静岡のできごと 181
4月12日 読売新聞
掛川市駅前の消費者金融「丸和商事」は8日、東京地裁に民事再生法の適用を申請し、同日、保全処分命令を受けた。負債額は約336億円。同社は1956年の設立で、資本金約10億円、従業員117人。県内外の「ニコニコクレジット」計8店舗などで消費者ローン事業を展開している。同日、静岡市内で記者会見した藤沢勝社長によると、同社は、2006年3月期には営業収益約152億円を計上したが、同年12月の改正貸金業法の成立などを機に、過払い金の返還請求が増加して財務状態を圧迫し始めた。09年6月から新規の貸し付けを抑制したり、店舗数の縮小や従業員削減などを行ったりしたが、利息収入の減少や過払い金の返還請求の増加が止まらず、11年3月期の営業収益は約35億円にまで落ち込み、事業継続が困難と判断したという。
藤沢社長は「回収したほとんどの債権を利息返還に充てる形になり、事業継続の見通しがつかなくなった」と説明した。利息返還金が生じる債権者はすべて再生債権者として認め、配当の対象とするという。今後、支援の意向を表明しているスルガ銀行(沼津市通横町)と再建計画を策定する。同社は、13日午前11時から、掛川市亀の甲の「パレスホテル掛川」で債権者向け説明会を実施するほか、平日午前9時~午後6時、「再生手続コールセンター」(0120・256・925)で再生手続きに関する問い合わせに応じている。また、県弁護士会は、12日午前10時~午後5時、同社の債権者からの相談を無料で受け付ける電話(054・255・4490)を開設する。
過払い請求地獄で消費者金融の破綻が続いているようです。過払い請求があまりにも多かったということはそれだけ多くの利息を巻き上げていたということにほかなりませんから潔く潰れてください。武富士のような計画倒産まがいなことはしないでいただきたいと思います。貸金業法が改正される少し前くらいから債務整理のマーケットは巨大化し、弁護士や司法書士事務所の広告やCMが解禁され始めたこともあって債務整理や任意整理、個人再生、過払い金などの言葉が非常に身近な言葉になりましたからね。さらにこぞって債務整理の業務に参入してきたので、多重債務に苦しむ人が気兼ねなく相談に行けるようになりましたし、過払い請求という言葉は今や多くの人が知る言葉になりました。この過払い請求を求めて債務整理を依頼した多重債務者が激増するとこのように破綻する消費者金融が出てくるわけです。恐らく中小規模の消費者金融はこれからもどんどん過払い請求地獄で破綻していきそうな気がします。
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