静岡のできごと 144

2月8日 産経新聞

「自殺まで考えた。人生の最後にこんな思いをするなんて」。会員制温泉リゾートクラブ「岡本倶楽部」の詐欺事件。川崎市の女性(78)は家族4人で会員になり、計1900万円を払い込んだ。老後の安心を失った被害者は、怒りと悲しみを隠せない。女性が夫(82)名義で「岡本倶楽部」に入会したのは07年10月。自宅ポストに投函(とうかん)されたチラシがきっかけだった。「5年後、全額返還」という文字が躍り、元本が保証されるとうたっていた。

「体調を崩しがちな夫が元気になれば」と、数日後には夫婦で熱海市にある岡本ホテルに宿泊。「いい温泉だ」と気に入り、300万円を振り込んだ。預託額に応じて付与されるポイントを使って、毎月のように温泉ホテルを利用した。友人にも勧め、08年9月には700万円を追加。09年には次男が100万円、女性名義でも300万円を預けた。姉が払った500万円分は、姉の死亡後に三男に引き継いだ。しかし、10年5月26日、警視庁などが岡本ホテルに家宅捜索に入り、食べ物がのどを通らなくなった。

不眠症になり、2カ月で3キロやせた。貯蓄を失った今の頼りは夫の年金だけだが「心配させまい」と夫には事情を話していない。懐疑的だった三男には「ほら見たことか」と言われ、疎遠になった。「家族がバラバラになってしまった」。目元に当てたハンカチが震えた。預託金が戻らないことは覚悟しているが、経営陣らから説明や謝罪がないことが腹立たしい。「バカなおばあちゃんと言われても構わない。でも、どうしてこうなったのか、せめてきちんと説明してほしい」と訴えた。

詐欺集団は人の心の隙に付け込んで金を巻き上げます。それに引っかかった被害者が失うのはお金だけではないんですね。家族であったり信用であったり、多くのものを失います。こういう組織的な詐欺集団には必ず天罰が下りますが、天罰が下ることには家族がバラバラ、信用ゼロという状況が多いんですね。他の記事では巻き上げた金の一部は暴力団の資金源の一部になっていたという話もありますし…頭のてっぺんから足の先まで真っ黒のホテルだったということでしょうね…。


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