静岡のできごと 71

10月4日 中日新聞

たばこ税増税に伴い、今月から、たばこが大幅に値上げされた。かつて県内有数の葉タバコ生産地だった伊勢市周辺は、衰退の一途をたどってきたとはいえ、現在も葉タバコの栽培農家が残っている。だが、値上げによる消費の減少から、生産も縮小するのではないかと不安を抱えている。日本たばこ産業(JT、旧日本専売公社)によると、残っている最も古い県内記録では、1958(昭和33)年が県内の葉タバコ農家と耕作面積が最も多く、2991軒、636ヘクタールだった。だが、その30年後の88年には、185軒、177ヘクタールに減少。現在は11軒、11ヘクタールまで縮小した。

昨年の県内の生産量は約30トンで、国内の総生産量約3万6600トンの1%にも満たない。タバコは、農家とJTが耕作契約をし、収穫物はJTが買い取ることになっている。かつては、伊勢市上地町や玉城町下外城田地区を中心に栄えた。農家によると、縮小の原因は、高齢化や後継者不足、度重なる増税、肥料、燃料などの値上がりに加え、栽培打ち切りを求めるJTの廃作奨励も大きかったという。喫煙者数の減少に伴い、たばこ販売量の減少などから、2004年に高齢や小規模な農家を対象に廃作の希望を募り“廃作奨励金”を支払った。

05年には県内の農家数は42軒から13軒に減った。9月下旬、米作の傍ら、葉タバコ作りをする玉城町宮古、松田勝さん(65)、富子さん(61)夫婦は毎日、自宅近くの納屋で梱包(こんぽう)作業に追われていた。乾燥させた黄色い葉タバコを1つ1つ広げ、選別した後、機械で袋に詰めていく。葉タバコは2月中旬から苗床に種をまく。3月、畑に植え替えた後、小さい芽や花を取ったり、1本1本に農薬をかけたりして育てる。松田さん夫婦の最盛期の耕作面積は2ヘクタールだったが、現在は1・2ヘクタールに。「手間がかかるし、年も取ってきた」。

少しずつタバコ農家が減り、現在、町内に残るのは5軒のみ。勝さんの祖父母の時代からつないできた葉タバコ栽培だが、富子さんは「今は健康志向で、胸張ってタバコを作っていると言えなくなった」。勝さんは「ずっとやっていきたいけど、値上げで販売量が減って、原料がいらんようになったら、減反の対象になるのでは」と危惧(きぐ)する。また、葉タバコ農家の1人は、今年は、春の多雨と寒さや猛暑の影響で10年に1回の不作だという。「もう体力的には限界。今年の値を見て、これからのことを考えたい」と、廃作も視野に入れている。

たばこの値上げと共に私も止めようと思ったのですが、あと3カートンありますので中々禁煙できそうにありません。体に悪いしお金もかかるし…と考えるんですが中々止められないんですよね…。今まで何度となく禁煙に挑戦しては失敗してきている私ですのでまた近々本格的な禁煙を始めようと計画中です。


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