静岡のできごと 320

12月16日 読売新聞

静岡県磐田市立小の新任教諭だった木村百合子さん(当時24歳)が2004年、クラス運営などに悩んで自殺したのは公務災害にあたるか否かが争われた訴訟の判決が15日、静岡地裁であった。山崎勉裁判長は「自殺は公務中の心理的負荷が原因とみるのが相当」として遺族の訴えを認め、地方公務員災害補償基金(東京)に対し、公務災害ではないとした同基金県支部の決定を取り消すよう命じた。判決によると、木村さんは大学卒業後の04年4月に同小に赴任。4年の担任になったが、授業を大声で妨害するなど児童の問題行動が多発し、学級運営が困難になった。しかし、学校側は適切な支援をせず、木村さんはうつ状態になり、同年9月に自殺した。

遺族からの申請に対し基金側は「教諭が自殺直前まで支障なく公務に当たっていた」などとして自殺と公務との因果関係を認めていなかった。しかし、山崎裁判長は「(公務は)新規採用職員に挫折感を強いるものだった」として公務自体がストレスだったと判断。「一人で対処しきれない状況だったのに、十分な支援があったとは到底認められない」として、自殺と公務との間に因果関係を認めた。遺族側の弁護士によると、過労やパワハラなどではなく、公務そのものがストレスとなったことが自殺の原因と認めた判決は異例という。同基金では「判決内容を精査したうえで対応を検討したい」としている。

公務員が労災認定をされるには民間よりもはるかにハードルが高いそうですからね。この裁判では公務災害だと認められたようです。わずか24歳で自ら命を絶たなければいけないほど悩んでいたということは想像を絶する激務だったんでしょうか?先生になってキャリアも浅い中で、クラスが学級崩壊となれば心理的負荷は半端じゃなかったんでしょうね。しかし、このケースは、モンスターペアレントや、同僚のセクハラ、パワハラではなく、仕事自体がこの人にとってはストレスだったんだということを認めた判決のようですが…。これを認めてしまうと教師に向いていないという烙印を押されたようなもんじゃないかと…。一番の資本は身体ですからね。今はストレス社会ですので、そう簡単には仕事はやめられませんから、それが原因でまたストレスがたまって…という繰り返しが今の世の中なんでしょうね。


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